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夢奇房オフィシャルブログ

マジック・ジャグリングを主体としたエンターテインメントチーム:夢奇房の公式ブログです。 日々の活動の様子をお伝えします。 次回、第16回公演『ファインダー・アウトレイン』は2019年2月11日(月)西東京市民会館にて開催予定です!

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虹の裏側、お見せします!⑨
とうとう第12回公演「虹の独唱歌」が終演いたしました。
ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
皆さまの心に、我々の歌声は届きましたでしょうか。
こんばんは。プロデューサーを務めました清水です。

ご回答いただいたアンケートなどは、ひとつひとつ丁寧に読ませていただいてます。
お褒めの言葉も暖かい激励も、すべて来年度以降の活動の糧にいたします。


さて、今回は演出の視点から公演の振り返りなどを。

小説やゲームなどの作品に触れるとき、「その媒体でしかできない表現」に強い魅力を感じます。
ですので、ただひたすら「舞台でしかできない表現」にこだわって構想を練りました。
今回の公演では、本当に様々な試みをさせていただきました。
ある意味では夢奇房らしくもあり、別の意味では夢奇房らしくなかったかもしれません。


カウントダウンインタビューなどではネタバレを防ぐために語りませんでしたが、
今回の演出の軸は以下のふたつです。
・物語のクライマックスで歌が歌われる
・パンフレットを使って簡単な謎解きゲームをする

これらはもともと別々に着想を得て、ずっと温めていたアイディアだったのですが、
いっそひとつにくっつけちゃえばいいんじゃね? というのが今回の出発点です。

クライマックスの歌は、きっと物語で重要な役割を果たすはずだ→
ならば当然、歌は謎解きにも関わらないといけない→
歌詞を集める話はどうだろう?→
「Aメロ」「サビ」じゃ味気ない、歌詞に名前が必要だ→
歌詞に色を付ければいいんじゃないかな、赤の歌詞とか青の歌詞とか→
虹の7色が分かりやすいな、なら歌の名前は「虹のなんとか」みたいになる→
あれ、虹も7色だし音階も7音だし意外と相性いいぞ、これでいこう!

正確には覚えていませんが、多分こんな感じで発想しています。
(ついでに曜日とも相性がいいので、本番直前は7人でブログを
毎日更新するということも、このときからうっすら考えていました)。

物語のクライマックスで歌が歌われる公演なんて、山ほどあります。
謎解きゲームの要素を盛り込んだ公演も、きっとあるはずです。
しかし、これらを組み合わせた公演は、まだどこにもなかったのではないでしょうか。


そもそもなぜこのふたつの「演出の軸」はどこから着想を得たのかというと、
子供の頃に遊んだ2本のゲームです。

ひとつは「MOTHER」
旅をしながらメロディを集め、それがひとつの歌になり、最後に「うたう」。
思い切りそのまんまです。しかしそれを、ずっと舞台の上で再現してみたかったのでした。

もうひとつは「貝獣物語」
ゲームそのものが少し大きめの箱で売られていて、
カートリッジ以外にいくつかオマケが付いていました。
そのオマケのひとつが「涙の密書(なみだのみっしょ)」という封筒。
これには「ゲームの中で同じ名前のアイテムを手に入れたら開いてください」と
注意書きが書かれており、子供心にワクワクしたことを覚えています。
パンフレットと謎解きゲームで僕が再現したかったのは、この「体感」するワクワクです。


そして今回のカーテンコール。
パンフレットや特設サイトに掲載されているストーリーの最後の一文、
「カーニヴァルのラストを飾る、独唱歌(アリア)を歌うのはいったい誰なのか?」。
この文章は、一読すると「ミュゼとアイリスどちらが歌うのか?」という意味に取れます。
勘のいい人は「ミュゼとアイリスが二人で歌うのだろうなあ」とオチに気付くかもしれません。

しかして、僕が描いた真の答えは、「会場のお客様全員」です。

いろんな人から「無謀だ」「できるわけがない」と言われた試みでしたが、
その度に青色の歌詞……「信じた夢を 抱く希望を 疑わないで 諦めないで」
という言葉に励まされて初志貫徹できました。

いやはや、アズーリお母さんは偉大ですね。
カーテンコールのときの会場の一体感。これは一生忘れられそうにありません。

「虹の独唱歌」を作曲してくださったリアルヘリングのげたさん、
飽きの来ない名曲をありがとうございました。
ちなみに作詞の方は僕がいたしました。良かったらぜひ歌ってやってくださいませ。

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